1．2．2　平成8年度研究の概要

本研究では、まず実際のラッシュ時における乗降状況と列車運行状況を実測した結果から、輸送力と旅客需要の関係を調査する。さらに、乗降状況の実測結果に基づいた乗客流ミュレータを製作し、乗客誘導により車両間の混雑度を平滑化した場合の効果をシミュレーション実験により検討する。

（1）　乗降状況の調査と分析

ラッシュ時間帯の、乗降状況と列車運行状況について、下記の項目を実測した。また、運転時隔、混雑度、乗車人数の時間的・空間的ばらつき、列車遅延の実測結果から、輸送力と旅客需要の関係およびその列車遅延への影響を調査した。

?@　扉毎の降車人数

?A　扉毎の乗車人数

?B　扉毎の待ち客数

?C　車内混雑度

?D　列車到着／出発時刻

?E　駅停車時分

（2）　乗客流シュミレータの製作

乗降状況の実測結果をもとに、乗降時間（停車時分）を推定する乗客流シュミレータを製作し、実測結果との比較検討を行う。

（3）　混雑度平滑化による効果の検討

乗客誘導により車両間の混雑度を平滑化した場合の、乗降時間（停車時分）の増大防止についてシミュレーション実験を行う。

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